株式会社オチマーケティングオフィス 


<94>挑戦と地道


挑戦と地道とは相反するような言葉ですが、実は共存できうる趣旨を包含しているのです。
挑戦することは本当に素晴らしいことで、挑戦しないでは維持どころか後退を意味するのです。
また、地道とはこつこつやることのみではなく、地に足を付けたビジネスなのです。つまり、地に足を付けて挑戦することは最高の経営手段なのです。

既存のビジネスをしっかり経営し、そこで営業利益を最大化し、その下での挑戦が次の柱に育っていくのは本来の事業拡大に繋がるのです。既存ビジネスの長所、短所を見抜き、短所の改善を求め、赤字部門を黒字化し、黒字部門をより安定化した黒字を求め、全体の利益構造を高めていくのです。

その中で、次の施策や新規事業への挑戦を実行していくことが必要ですが、その施策や新規事業においても、ロジカルに計算されたビジネスフレームでないと成功しないのです。トップがやれと言ったからとか、夢のような計画(こうなればいいな程度)では挫折します。熱意は買えるのですが、「八甲田山の死の彷徨」(上司の命令だからと言って、演習で部下を全員猛吹雪の中で死に向かわせること)では会社を左前にしてしまうのです。

常に足元を確認し、上に向かって挑戦していくことは企業人として最高に栄誉であります。しかし、足元がくらついていれば、ジャンプもままなりません。だからこそ、既存事業の安定した黒字化が最初のハードルと言えるのです。ここをクリアさせるロジカルなビジネスモデルの構築と、熱い想いが相まってこそ企業の経営改革が可能になるのです。

小売・流通業界の活性化に向けて、是非とも顧客ニーズ(顕在需要のみでなく潜在需要も)にフィットするモノ・コトを提案できるビジネスフレームを構築できる経営者の育成を望むものです。
実践はやってみないと判らない事もあるのですが、やる前に判断できる事は事前に抑えておくべきです。健全なる企業経営に早急に改善・改革できる事を祈念致します。

2014.04.28
株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之

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