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<33>最近の話題店オープン事情H
=新宿マルイ本館+エチカ池袋+FOREVER21原宿店+コレクトポイント原宿店+グラニフ原宿店
今春オープンの新宿マルイ本館、エチカ池袋やFOREVER21原宿店、コレクトポイント 原宿店、グラニフ原宿店をリサーチしてきました。 近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。 少々乱暴な点はご容赦願います。
1)新宿マルイ本館
(3/24 OPEN) 伊勢丹本店の正面に位置する新宿マルイ本館は、3月24日にOPENしました。 周りには、新宿マルイワン、新宿マルイメン、新宿マルイカレン、新宿マルイアネックス、 インザルームを合わせて、6館体制の伊勢丹包囲網状態です。 本館自体は、有楽町ほどトレンディでもなく、いまどきのヤング女性にはマイルドな ブランド構成です。一部は一般百貨店BRANDもあり、各ブースに取り立ててセグメント したものではありませんが、肩に力が入らないリラックス感のある構成です。
B1Fの目玉はファミマであり、新しいコンセプトとのことですが、まるでファストフードです。 1Fは日本発上陸のイタリアンジェラード「GROM」であり、OPEN当初から行列です。 2Fはスターバックスの新コンセプトストアの「ブラックエプロン」での応対で、差別化。 但し、通常のスタバは8Fにもダブルにて存在しています。 このような複数階での多店舗展開は、今後の百貨店の2層、3層のMDにも不可欠で、 同じBRANDの複数展開も視野に入ってきます。
2)エチカ池袋
(3/26
OPEN) 池袋西口側にマルイまでの地下街を作り、エチカ池袋と称しています。 地下鉄副都心線の両改札の間がメインであり、T字型のために回遊性はありません。 また、奥行きの浅い店が多く、雑貨とスィーツの店が多く見受けられる。 店舗数も40店舗程度であり、1号店の表参道よりは明るい照明です。 OPEN当初はヤングが多く見受けられたのですが、東武があるためか、徐々にエイジの 高い顧客にシフトしているようです。「てもみん」なども賑わっているようです。 ヤング女性は雨に濡れないでマルイに行けるメリットを享受しているようです。 東京地下鉄「メトロ」が運営する地下街のメリットは十分に活かせられているとは 思えません。 JRのルミネやアトレを意識していると思われるが、運営ノウハウに「一日の長」があり、 歴然と差が見受けられます。まだまだ研究課題が山積されています。
3)FOREVER21
原宿店 (4/29
OPEN) LA発のカジュアルショップはOPEN11時には1200人が並ぶ行列を作り、銀座のH&Mの 前夜からの3000人には及びはしませんでしたが、それなりの人気です。 価格はH&Mよりも安く(目玉商品的なものが多い)、平均単価、客単価は低いのですが、 H&Mのような硬くて重いような商品も少なく、ヤング女性には購入し易く映ったようでした。 メンズを比較してみると、ZARAの廉価版で、アメリカのデッドストックショップの様です。 品質は全く問題外で、ユニクロに比べて、とても良いとは言えません。 一過性な商品とはいえ、これでは消耗品と同じ扱いと言えます。
4)コレクトポイント原宿店 (4/24
OPEN) 明治神宮前から明治通りを渋谷に向かって5分程度で、POINTのセレクトショップ(複合) 「COLLECT-POINT」に出会います。 「ガイアの夜明け」でもON-AIRされていましたが、現実の商品群は全く7BRANDも 入っているようには見えない同質化したものでした。 現在のレディスカジュアルブランドは立ち上がりのみ差別化が出来ていますが、 中盤以降はQRの悪影響もあり、同質化してきていると思われます。 まして、自社ブランドを7つ集めても同様であり、逆に1店舗に集約すると何がどう差が あるのかが逆にわかりにくくなっています。 まだ、JUNの複合ショップの方が、上手にブランドの差別化ができています。
5)グラ二フ原宿店 (2/13
OPEN) 上記コレクトポイントをもう少し先に行くと、TシャツショップがOPENしました。 この店は広告会社が別事業として展開している模様で、台湾にも出店しつつあります。 国内でも多店舗化しており、イーアスつくばあたりでも見られますが、この基幹店以外の ショップは内装も経費を掛けていなく、商品が高く見られません。 この店はウッドの什器で、商品の付加価値が上がり、価格が安く感じられます。
オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を 鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら 差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。 これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを 認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指す ビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できる ものと確信しています。
2009.05.27 株式会社 オチマーケティングオフィス 生地 雅之
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