株式会社オチマーケティングオフィス 


<28>最近の話題店オープン事情G

=アウトレットの那須、佐野、長柄+
ララガーデン川口、THE PRICE川口店、A COLE平和台店、西宮ガーデンズ


今夏オープンの那須ガーデンアウトレットに11月22日(土)と今夏リニューアルの佐野
プレミアムアウトレットに11月23日(日)、また千葉の長柄町の長柄アウトレットコンサート
に8月31日(日)、ララガーデン川口とTHE PRICE川口店に11月18日(火)、イオンのDCの
A COLE平和台店に12月4日(木)、西宮ガーデンズに12月16(火)に行ってきました。
近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
少々乱暴な点はご容赦願います。

1)那須ガーデンアウトレット(7/17 OPEN)
東京から車で2時間強の東北自動車道の那須インターから30分程度の全くの田舎に立地
していますが、そこそこの集客力があります。地方にしては100店舗弱であり、
こじんまりした感は否めませんが、妥当なところと言えます。
ファッションショップとしては、ボリュームゾーンが中心で、ラグジュアリーブランドはコーチ
くらいで、高級品ブランドとしてもアルマーニ、ダンヒル、ランバン、ダックス程度です。
敷地面積も小さく、疲れない程度です。
レストランは少なく、12店程度にフードコートです。このくらいの大きさではこの程度でしか
維持できないと踏んでいるのでしょうか?
これからのアウトレットはグルメをメインにする方が集客率が上がるものと推測します。
家族で、カップルでグルメ目当てに来場され、ついでにファッションショップを覗くくらいに
なるものと考えます。

2)佐野プレミアムアウトレット(7/15リニューアルOPEN)
東京から車で1時間強の東北自動車道の佐野インターを降りてすぐのアウトレットであり、
目の前にイオン佐野SCがあります。
このアウトレットは那須の2倍程度の店舗数に増床し、活気があります。
1層ですが、アレキサンダーマックイーンやエトロ、ハロッズ、イエーガー等のブランド
ショップからボリュームゾーンまで幅広くあり、結構楽しめます。
但し、このアウトレットもレストランが少なく、まともに食事できる店は10店舗もありません。
これで1日楽しんで下さいとはとても言えない状況です。
全体の内容は入間と同レベルとなってきており、御殿場よりも敷地が狭いので
大味に感じなく、歩く距離も少ないので、見易くはあります。

3)アウトレットコンサート長柄
千葉おゆみ野SCから車で30分程度にあり、人工ダム池の近くにあり、完全に田舎に
立地しているのですが、夏休み最終の日曜日の朝とはいえ、駐車場にはほとんど車も
なく、寂しい限りです。
今まで見てきましたアウトレットの中で、これほど死に瀕しているアウトレットを
見たのはなく、数年前にオープンしたらしいのですが、現在は閉店、退店している店が
大半で、稼働している店は20店舗程度であり、ドッグラン等を除くとほとんどないに
等しい状況です。
デベロッパーも活性化に向けて手を入れても効果がないのか放置状態であり、
回復する雰囲気も感じられません。出店企業も良く我慢していると思われます。
今後のSCやアウトレットも少しでも気を抜いたり、手を緩めたりするとこうなると言った
手本の様な施設です。
ゴーストタウン化していく状況は、攻めていない企業の行く末を見ているようでした。

4)ララガーデン川口(11/13 OPEN)
JR京浜東北線川口駅西口よりバスで約10分弱にあり、ネイバーフッド型SCといえます。
2層であり、各店舗としては、1Fにヨークマート、ダイソー、コナミ、ユニクロがあり、2Fに
赤ちゃん本舗、くまざわ書店、ニトリ、ライトオン、テクモピア-アバンティがあり、後は
一般的なSCに展開されている店舗(全96店舗)がちりばめられています。
これといったショップは見当たりませんが、都心に近いニューファミリー対象のSC
としては、この程度で良いのでしょうか?
但し、交通の不便さ(バスと自転車中心であり、車は渋滞する道路状況です)から
見れば、これ以上の規模は将来苦しむばかりでしょう。
ただ、目玉ショップや話題ショップがないのは残念であり、飲食も軽食中心に
18店舗程度で、ここで食事はあり得ないのではと思われます。
中高生のデート軽食がメイン程度です。
また、三越のサテライト的ショップが出ており、イオン羽生SCと同様で、何が目的か全く
不明瞭な商品展開でした。

5)THE PRICE 川口店(11/14 OPEN)
西新井店に続き、第2号店としてオープンしており、JR京浜東北線川口駅東口徒歩5分
という好立地にあります5層の元イトーヨーカドー川口駅前店のリニューアル版です。
旧店の扱い品目を50%に絞りこみ、チラシ回数を週3回から週1回に減らし、
不揃いの野菜などを中心に従来のIYに比べて10〜30%低下させた価格ラインに
しているとの事です。
しかし、価格については、このレポートの25回目に記載の西新井店より少しばらつきは
減少しているものの、他GMS(西友や最近のダイエー等)やDC(MR.MAX等)に
比べてはまだまだ高いのです。
そして、この店舗は西新井のような衣料品の展開がなく、食品のみの1層の展開です。
「安かろう悪かろう」の中途半端な衣料品の展開を継続するよりは、評価できます。

また、2F以上はテナントが入っており、撤退店も多く、閑散とした状態でした。
折角リニューアルするのなら、上層店舗のリニューアルも仕掛けて、全体の活性化を
目論んで欲しいものです。
THE PRICEの衣料品については、まず本体のIYの衣料品を構築し直してから、
その廉価版を模索しないと成功しないと思われます。
ユニクロの経営戦略の「安くても良いもの」への追及、OKの「高品質、
EVERYDAY LOW PRICE」のコンセプト等は充分参考にすべきでしょう。
そのユニクロがGU「安かろう悪かろう」で苦しんでいるのです。
ファッション感度の高いUAのCO-ENもその類であり、「価格を抑えるには素材を
落とせば良い」と言った商品が、結果として08FWより開始して既にMDの見直しが新聞に
掲載されると言う状況を生んでいるのです。
「価格=素材」と言っても過言ではない程、効果を表します。色やデザインなどは
コピーされ易く、発表したシーズン期中でさえ、似た商品やカラーリングが展開されている
現状です。衣料品の基本は素材・品質に尽きます。
それが出来ている前提で、コトの再見直しが必要なのです。
他社より安い物を供給する事にこだわり、価格のみに目が行き、自社では「この品質の
物をこの価格で消費者に買っていただきたい」と言った企業メッセージを何処かに
置き忘れているのではと思います。
それがモノにこだわる姿勢を失っているのではないのでしょうか?

6)A COLE平和台店(10月4日OPEN)
イオンのディスカウンター第1号店と言われるアコレ平和台店(練馬)に行ってきました。
東京メトロ有楽町線の平和台駅から徒歩3分程度で、コンビニ程度の広さです。
価格も対して安くなく、コンビニ業態の価格破壊を実験しているなら判らないでも
ありません。
いくら実験店舗とはいえ、これでは実験が出来るとは思えません。
日本におけるディスカウンターはほとんど少なく、欧米からのコストコ、カルフール、
トイザらス、イケアなどがそれに該当しますが、日本人のニーズを把握できずに、
苦戦中です。
日本のマーケットでのディスカウンターを模索するには、SCに対するアウトレットの
位置付けを参考にする必要があるでしょう。
GMSに対するディスカウンターの拡大は、今後高い可能性を秘めていると言っても
過言ではないでしょう。
日本ではMR.MAXやニトリ等が先行しており、それでも規模は外資系に比べては
小さいのです。まだまだマーケットは広がります。
総論で言えば、日本におけるSCの頭打ち状況とアウトレットの発展を見ても、GMSの
頭打ち状況とディスカウンターの発展は、外資系を含め日本のマーケットにおける
消費者動向の把握に課題を残しているのです。

7)西宮ガーデンズ(11月26日OPEN)
阪急梅田から20分程度の西宮北口から徒歩10分足らずの立地にあり、入口の右側に
阪急百貨店が4層あります。
都筑阪急の少し大きめの内容で、特別記載するものではありません。
奥にイズミヤ(GMS)が3層あり、その4Fは上新電機があります。その間をループの様に
専門店が並び、まるでイオン越谷の「KAZE」の部分に似た構造です。
阪急側から入って、専門店ゾーンに出ると、反対側の通路が見えない環境で、
直接専門店に行く人は良いのですが、阪急を見てからの人は、初めてなら
「反対側の通路がない」と思う
人も出るのではと思います。
イズミヤについては、規模的にはIYやイオンと異なり、展開店舗数の違いからか
衣料品価格は少し高い目になっており、地域密着型を意識している点は多少評価
されますが、消費者が生活防衛に貼っている現状では課題を残しています。
SC全体の内容は5層であり、1Fから3Fは物販中心で、4Fはレストランとガーデンエリアが
あり、噴水やオルゴールが鳴っており、朝はミセスたちがくつろぎ、昼はベビーカーを
押した主婦層が友達と来て弁当を食べたりしています。夜はデート場所になり、
表情を変えたお客様が来場しやすい環境づくりに思えます。5Fは駐車場がメインでは
ありますが、TOHOシネマやカルチャーもあり、幅広いターゲットを意識しています。
来場者は電車も多く、大阪側からよりも三宮側から来場が多いと見受けられました。
阪急、イズミヤの各店舗以外の大型エリアとしてはイズミヤの横に、1Fにフードコート、
2FにLOFT、3FにIN THE ROOM、4Fの上新の横にユニクロがあり、ここでもユニクロの
吸引力への期待の高さが窺えます。
物販のショップはいままでのSCとそう変化はなく、食部分に成城石井がイズミヤの前に
出店しており、阪急の1Fの食ともバッティング状況です。武蔵村山の三越と同じです。
レストランはそこそこのレベルで揃っており、ラゾナ川崎に近いものがあります。
このエリアでは、阪急電車のメイン顧客が来場され、プチセレブくらいまでの層を
取り込めるでしょう。神戸阪急の二の舞にはならないものと推測します。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を
鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底する事は
至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを
認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指す
ビジネスの重要性が増すものと考えます。
これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。

2008.12.24
株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之



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