株式会社オチマーケティングオフィス 


<101>小売店に不要なモノやコト


小売・流通業界の活性化に向けて、是非とも顧客ニーズ(顕在需要のみでなく潜在需要も)にフィットするモノ・コトを提案できるビジネスフレームを構築できる経営者の育成を望むものです。実践はやってみないと判らない事もあるのですが、やる前に判る事は事前に抑えておくべきです。

表記の内容は過日のブログに記載のコメントですが、より具体的に説明をしてみますと、左から入る入口は日本人は右利きが88%であり過去はもっと多かったのです。よって、規制のない新宿や横浜の地下街では、人は左側を歩いているのです。また目的の場所が右側にない限り人は向き合うと左に曲がって避けるのです。SM等でも左手にバスケットを持ち、右手で商品を掴んで左側のバスケットに入れて時計回りの反対に向かって歩くのです。

別途、都会の発展理論に中心から西に入り、そこから時計回り、それが一巡すればもう一度外西に入り、時計回りを繰り返すとの事があり、東京~横浜~埼玉~千葉~海、大阪~神戸~京都~奈良~和歌山等なのです。逆にお客様は都会へのあこがれで、逆回りになるのです。イオン越谷SCのお客様は松戸、船橋からは多いのですが、浦和、大宮当たりからは東京に出ている事はSCの駐車場の車のナンバーを見ても一目瞭然です。

右側が目立つVPとは、前述のように左へ曲がると言うことは目にはVPの右側から視野に入るのですが、人間の目は賢くて、VP2体あれば左から右へ、上から下に向かって1枚の絵のように判断しているのです。小さい頃から国語の本は上から下に、それ以外の本は右から左に書かれている事に慣れているのです。

静か過ぎるBGMとは、イベントや売場のブースでは音楽が鳴っていないと集客が難しく、音を止めると客足が遠のくのです。少しUP-TEMPOのうるさすぎない程度の音楽が買い物をしやすくしてくれるのです。

顧客が見にくい高い棚やパイプハンガーとは、高さが命でお客様の目線に合わせた高さ設定が基本なのです。特に女性客をメインとした売場の高さは、慎重160CM前後であり、眼の高さは145CM程度となり、そこから25CM程度下げたラインが商品の上限でないとお客様が商品をみてくれていません。よって、島面の棚の最上段の高さは床から100CMでないと誰も最上段の商品を見てくれないのです。パイプも同様にハンガーを掛けてV-ZONEが100~120CMになっていないと見て頂けないのです。見ないものは買わないのです。

暗い照明とは、昔のパリのギャラリーラファイエットのように、売場を暗くして、見せたい商品をSPOT-LIGHTを当てて浮き彫りにする方法も過去はあったのですが、現在の日本では売場自体を明るくしておき、なおさら見せたい商品をより明るくする方法が適しています。清潔感も表現できるのですから、、、マウジー等はニッチな技法を取っているので、すべてには当てはまりません。

お客様への押し売りプレッシャーとは、説明する必要もなく、売れていないので顔が引きつっている笑顔のない販売員から感じられる悪いオーラなのです。まずは心構えをしっかり持ち、緒ky策様に向けて先義後利に徹しましょう。

入口を封鎖しているお店とは、入り具との導線が狭く、売上が悪いのかセールワゴンやVPマネキンが多く、入りにくい売場であり、販売員までが入口に立ちお迎えのように見えて、お客様を遠ざけている売場の事なのです。TV等のドラマのように事件が起きた場所への立ち入り禁止(KEEP=OUT)の黄色と黒色のテープを貼った事件現場のように、お客様に「入ってくれるな!」と思わせるのです。

売場での後手組みと腕組はもちろんの事、今まで本部で仕入れしていた人が店頭に出ると起きやすい状態なのです。これは数年前に新宿の売上1番店の食品売場の午前中に見かけた事例であり、一度腕組されて、あっと気付いて腕を下ろされるのですが、数分も経過するとまた腕組されるのです。癖になっているのでしょう。常に前に手を合わせする事を癖付けすると治ります。

当然、お客様へのタメ口とため息とは、売れていない時に売場でお客様がいないと思って出るため息は意外と見られているのです。また、タメ口とは年下のお客様や商品知識がないお客様に対して、いままで企業の幹部であった人がバイトやパートで店頭に立った時に起きやすい状態なのです。これはマネージャーが良き気配りをして注意することが重要で、マネージャーの当たり前が出来ていない部下が多いのです。出来ていればマネージャーになっています。

お客様のいる売場での上司から部下への叱責とは、昔心斎橋の百貨店でエスカレータに乗っている時に通り過ぎる売場で見たのですが、マワリニハお客様がいなかったのですが、このようにエスカレート等にて見ているお客様がいるものなのです。
その他、さまざまなモノやコトが目に付きます。排除すれば売上は伸びてきます。

売場以外にはヒントとマネーが落ちていないのですから、常に現場でヒントや気付きを見つける知力と、それを拾う体力を身につける事が企業を維持向上させていく重要なファクターなのです。マーケットはブルーオーシャンなのですから、マーケティング力とマーチャンダイジング力、そしてマネージメント力のバランスの良い構築が必要です。
健全なる企業経営に早急に改善・改革できる事を祈念致します。

2014.11.24
株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之


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