株式会社オチマーケティングオフィス 


<4>アパレルの経営改革@ 経営層のヴィジョン

昨今、企業の好成績が報じられる事が、決算を見ても十分に図り知られています。
しかし、それは一部の企業にのみ言える事であり、大半のアパレル企業は
息も絶え絶えの状態から、いち早く抜け出そうと渾身の力を振り絞っているように
見えます。
果たして結果は出るのでしょうか?

経営層が従来の成功体験からの脱却が未だに出来ていない企業、
多少利益が出ていると言って、どんぶり勘定が改善できていない企業、
リストラをしすぎて必要な人材まで放出してしまった
企業などが多数存在しているのが実態です。
この状態で健全なる黒字体制が築けるのでしょうか?

まず、経営層にこの会社をどうしたいのかと言った
ヴィジョンが明確でない事が主たる原因です。
これを社員・株主に明確に表現できないで、社内のモチベーションが上がる筈も
ないのです。
そして、経営指数のヴィジョンと実態の把握、
そのギャップを埋める施策を講じる事が必要です。
経営層はそれ位の事は判っていると思っている人が多いのですが、
実行に移せて始めて判っていると言う表現が妥当なのです。

社員に厳しく注文を付け、自分で出来ない事をやらせる経営層も多く、
これでは経営改革は夢のまた夢です。
理論と実践を両輪にしての方策を現場に納得させて、
社員を動かせる仕組みを構築する事が必要不可欠です。

これからのアパレル経営はヴィジョンと現実の把握、そのギャップを縮める方策、
迅速な実行、検証の繰り返しに尽きます。
判っていてもできていないのは、判っていないのです。
経営層自らが自分を律し、率先垂範できるような体制作りが早急に求められています。
社員は上を見て仕事をする事は当然であり、
経営層自らリードしていく燃える集団作りが今後、望まれています。

是非とも健全なる黒字体制に早急に改革できる事を祈念致します。

2006.11.25
株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之
Copyright@2010 Ochi Marketing Office.All Rights Reserved.