株式会社オチマーケティングオフィス 


<126>地方・郊外百貨店の再生への道


百貨店閉店ラッシュを見て
最近百貨店の閉店の記事がメディアを賑わしています、果たして再生への道はないのでしょうか?各社、各店は精一杯やっているので、場所貸し的な結論を出していると感じられます。
運営できない部分から場所貸しに転換されていますが、本体の活性化がなくては根本的な解決にはならないのです。場所貸しの手法も含めて、まだやる事があるのではないでしょうか?

再生への道
1.ローカライズとカスタマイズの徹底
各店でお金を払って購入されるお客様のニーズに合わせての売場、商品、コトをセットし、そのお客様へ的確な方法でお伝えする事です。そして、来店されたことのない新規客よりも、既存顧客に欲しいと思って頂けるコト、モノ、サービスで、他店と差別化させる事です。
財布を握って、売場でモノ、コトを見て、この売場で自分がこの商品をこの展開で、このサービスで購入するのか(売場もカタログ誌面もNET画面も)を考えれば一目瞭然でNGなのです。
自店の自社社員は最初から知っている立場から売場や商品やサービスを見ていて、これで精一杯と考えているところから入っているので判らないのです。しかし一般のお客様は、もっと知らないので、購入されないで黙って帰られるのです。また、お客様は何故買えないのかが判っていなく、それを見つけるのが「プロの業(気付き)」なのです。

2.儲けるマーチャンダイジングの徹底
本当に見せ筋(死に筋)商品が必要なのでしょうか?コンビニは展開面積が少なく、売れ筋を常に開発展開し、効率の悪い商品を排除しています。効率の競争は当然であり、低い効率の商品が結果として死に筋になっていくのです。
百貨店であっても、このビジネスモデルは重要であり、面積を狭くしても売上や利益を前年並に確保するには、如何に不要な商品を見つけて排除することが重要です。売場は引き算のMDであり、如何に不要なモノ、コトを見つけ排除すれば、訴求はより明確になるのです。
委託・消化だからといって発注の精度が甘くなっているのではないでしょうか?
販売実力の把握(前年程度しか売れない)を徹底し、商品は置いて「買って頂く」のではなく、お客様のニーズを接客により的確に把握し、「欲しいと感じて頂き」、より適した商品を「売っていく」のです。百貨店のお客様はGMS等に比べ、目的買いの比率は低いのですから、

3.データ分析の徹底
データの分析を徹底して、今後の自店顧客に適したコト、モノ、サービスを見つける事が不足なのです。例えばカードデータがあり、カード売上比率が全体の50%程度で、SKUが取れるのが全体の33%であっても、33%のお客様だけでも分析可能なのです。その部分の分析を徹底して顧客動向を把握し、仮説を立て実行し、TRY&ERRORしながら修正していくのです。
SKUの取れている33%のターゲットが前年比120%伸びれば、SKUの取れていない他の67%が前年比90%に低下しても、ほぼ前年並の売上が確保できるのです。また、カード会員獲得数が増えても、それを利用しての売上、利益に結び付けなければ努力は水泡に帰すのです。
要は取れているデータ分析を、角度を変えてみてそのセグメントされたターゲットのみでも再生させるべきで、それによりイベントや商品提案も的確になり、それに適したプロモーション(カード会員紙等)の見直し(手法、内容、訴求先、訴求方法等)も適正になってくるのです。

4.ローコスト・オペレーションの徹底
永遠の課題の「ローコスト・オペレーション」についても、単なる販売管理費の削減ではなく、効果のある経費とない経費を見極め、不要は経費は徹底して削減し、効果のあるものに徹底した投資が必要不可欠なのです。そのための販売管理費の投資効果計測が必要であり、儲かるか否かの目線軸を養う事が重要です。すべて仮説でも数値化しましょう。
地方、郊外店のみでなく、都心店も高額品のインバウンド消費が減少していく中で、そのニーズ(コトへ)の変化に対応できていなく、再度的確なマーケティング、マーチャンダイジング、プロモーションが求められています。

上記はやっていると言われると思いますが、結果が出ていない事は判っているとかやっているとは言えないのではないでしょうか?例えば、紳士服ロードサイドTOP2社は営業利益を8%程度は確保しており、層は違え自社、自店の紳士服のお客様に向けて営業利益を8%も確保できていないのです。無理と思えばそれまでですが、やろうと思えば知恵も出てくるのです。
「当たり前の事を当たり前のように出来る自社、自店」に変革させるべきで、出来ない部分を認識し、上司、部下、外部を使ってでも結果(営業利益)を出す事が必要です。
今一度百貨店として、小売業の原点である「お客様第一主義」に立ち返り、再度「お客様をリード」しながら、自社や自店の再構築を目指すべきではないでしょうか?

2016.12.26
株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之


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